緑の稜線が幾重にも連なる初夏の低山パノラマ。青空に白い雲が浮かび、奥へ続く柔らかな山並みが広がっている。
チビ山ピークハンターズ
節約低山&ときどきアルプス登山ブログ
日帰り登山

【2025年10月12】⛰甲斐駒ケ岳⛰標高2967m💰9096円

🏃8.9km ↗1141m ↘1142m ⏱08:54

行程

膝痛隊長

こんにちは、膝痛隊長です!
10月12日(日)、三連休のど真ん中に行ってきました。
今回の山は──なんと!「南アルプスの貴公子」こと ⛰甲斐駒ヶ岳⛰ です。

本当は日曜日から1泊で北アルプスの「常念岳〜蝶ヶ岳」縦走を予定していたのですが、前日の天気予報がまさかの雨…。
(※結果的に降らなかったというオチですが笑)

というわけで、急遽プラン変更しての甲斐駒ヶ岳登山となりました。
いつもの「低山登山」ではありませんが、アルプスの雄姿に癒されたのでどうかご容赦ください!😄

副隊長

いや~正直なところ、常念岳はきつそうなんで、私的にはちょうどよかったといいますか。でも残念な気持ちも半分ありますね(笑)
次の機会でまた行きましょう!

05:30 戸台パーク駐車場(870m)🔙

午前3時30分、戸台パーク駐車場に到着。
すでにかなりの台数の車が停まっていて、到着時点で約600台収容の駐車場は半分ほど埋まっている状態でした。
登山者の熱気を感じつつ、まずはバスの乗車券売り場と乗車口に目印を置いて仮眠。
トイレの混雑はなくスムーズに利用できました。

4時30分に起床してチケット売り場へ行くと…
なんと!5時から販売開始のはずが、すでにフライング気味に販売スタート(笑)
慌てて目印の場所に戻り、列に並び直しました。

支払いはキャッシュレス決済にも対応しており、
列の最後で「現金」「キャッシュレス」に分けられて整理されています。
販売の進み具合は意外と早く、無事にチケットを購入できました。

料金は北沢峠まで往復2,740円(荷物代込み)。

そのままバス乗車口の列へ移動。
待機していたバスは目視でおよそ9台ほど。
1台あたり30〜40人ほどが乗車できるようで、
私はなんとか5台目のバスに乗り込むことができました。

…すでにこの時点で、ちょっとした戦いを終えた気分です(笑)

🔙06:15北沢峠(2032m)~08:10双児山(2649m)

およそ40分ほどでバスは北沢峠に到着。
ここが甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳の分岐点となる登山の拠点です。

バスは始発から次々と登山者を輸送しており、
到着した時点で周囲はすでにたくさんの登山者で賑わっていました。

まずはトイレへ。
北沢峠のトイレは清潔に整備されていますが、
大きいほう(個室)は1つのみで、朝の時間帯はやや混雑気味。
出来る事なら戸台パークのトイレで済ませましょう(笑)

また、清掃協力金として100円の協力ボックスが設置されています。
環境を守るためにも、ぜひ協力したいところです。

序盤は静かな樹林帯の登りが続きます。
朝の冷たい空気と前日の雨で湿った土の匂いが心地よく、
一歩一歩進むたびに身体が少しずつ温まっていく感覚がありました。

時折出てくるビュースポットから見える紅葉に胸が高まります。
登山道の岩も大きくなり足元に気を付けながら進みます。双児山南峰は写真を撮るのを忘れてしまったくらい特に眺望はなし。
ヤマレコから引用→双児山の弟にあたる山で、山頂には双児山の山名を表す地蔵菩薩像が祀られている。とのことです。

🔙08:10双児山(2649m)~09:08駒津峰(2752m)

北沢峠から登り始めて約2時間弱、標高2,649mの双児山(四合目)に到着!
ここは登山者が必ず立ち寄る定番の休憩スポットです。

到着すると、すでに多くの登山者でいっぱい。
みんな思い思いに腰を下ろして休憩したり、景色を眺めたりしています。
これだけ晴れていれば、人が集まるのも納得。
「甲斐駒ヶ岳まで130分」の標識。まだまだ先は長い!

ここで一息ついて、持ってきたランチパックでエネルギー補給。

人が多くなってきたので出発。双児山以降は景色も広がります。途中に簡易携帯トイレの使用ブースがありました。

双児山を出発してしばらくすると、徐々に視界が開けて絶景ゾーンへ突入します。
ハイマツ帯の中を抜けると、目の前には緑の稜線と秋色に染まった山肌。
振り返ると双児山。登山者が多く後を追ってきます。
写真を撮影しているとすぐに渋滞(笑)しょうがない、だって絶景だもの。駒津峰まであと少し!

🔙09:08駒津峰(2752m)~10:05六方石(2700m)

六合目駒津峰(標高2,752m)に到着!
広く平らな場所で、360度の展望が広がる絶好の休憩スポットです。眼前にはついに甲斐駒ヶ岳の堂々たる姿が現れ、ワクワクが止まりません。
ここから岩場が続くので気が抜けません。あの岩峰を登るのかと思うと、疲れよりも期待の方が勝ります。

ここから下ったり登ったり。六方石まではやや標高を下げながら進みます。
紅葉のベストシーズンで三連休の真ん中のため登山者多く渋滞が発生。

渋滞の原因は鎖場でした。下山中の方もあるため譲り合いです。やっと六方石がみえてきました。

🔙10:05六方石(2700m)~10:59甲斐駒ヶ岳(2967m)

六方石は大きい!自然ってすごいですね~ここから最後の登りに入ります。

岩場の急登で鎖場などが多く、緊張しながらも楽しく登ります。
全身を使って登るので足の疲労感はなく、見た目より楽に登ることができました。
山頂に近づくにつれて風も強くなってきました。あと少しです。

🔙10:59甲斐駒ヶ岳(2967m)~12:05駒ヶ岳神社本宮(2936m)

さすがに足が重くなってきて少し疲れましたが、山頂からのご褒美は最高。遠くには富士山の姿がくっきり!
堂々と浮かぶその姿を見て、一気に疲れが吹き飛びました。ここで軽めのランチタイム。
今日の山ごはんは「バナナ」と「日清のぶっこみ飯」。手軽にエネルギーを補給できて、登山中の食事としては最適です。しっかり体にエネルギーをため込んで、このあとは安全第一で下山します。

下山開始です!山頂でしっかり休憩してエネルギー補給も完了。
あとは安全に下るだけですが、そろそろ最終バスの16:00が気になり始めました。
最後まで気を抜かず、無事に登山口へ戻ることを目指します。

🔙12:05駒ヶ岳神社本宮(2936m)~12:48六方石(2700m)

てっきりここが摩利支天かと思って写真を撮っていましたが、
よく見ると「駒ヶ岳神社本宮」とのこと。完全に勘違いしていました(笑)

下山ルートの途中で、ようやく本物の摩利支天が見えてきました。
先ほど勘違いしていた「駒ヶ岳神社本宮」とは別に、ちゃんと摩利支天があるんですね(笑)
近くまで行くこともできたのですが、この時点で体力も温存したいし、最終バスの時間も迫っていたので、今回はスルー。
上りルートとは違って岩場は少ないものの、ザレ場が多く足元が滑りやすい箇所が続きます。
焦らず一歩ずつ慎重に下山していきます。次回はしっかり時間と体力に余裕を持って、摩利支天にも立ち寄りたいと思います。

六方石まで戻ってきました。
行きではあんなに青空が広がっていたのに、いつの間にか空は灰色に変わり始め、太陽の光も隠れてしまいました。
光がなくなると、あれほど鮮やかだった紅葉も少し色褪せて見えます。
気づけば、みんな黙々と足を進めるだけ。
会話も少なくなり、ひたすら登山口を目指して下山する時間。山の静けさと、心地よい疲労感が混ざり合う、そんな午後のひとときでした(笑)

🔙12:48六方石(2700m)~13:18駒津峰(2752m)

駒津峰が近づくにつれ、ガスが濃くなってきました。このあたりは岩場が続き、勾配も急。少し登るだけで息が切れてしまい、体力のなさを痛感。

🔙13:18駒津峰(2752m)~14:47仙水小屋(2130m)

特に見ごたえのある眺望もなく淡々と降りて行きます。そろそろ最終バスの16:00を意識し始めたのか、一緒に下山している人たちも気持ち急ぎ気味です(笑)

ガレ場は足元の石が不安定で、バランスを取るのに神経を使いました。
それでも見下ろす紅葉の山並みは見事で、疲れも少し癒やされます途中の樹林帯では、前に行った八ヶ岳のような苔むす森が広がっていました。
白い地衣類や緑の苔が織りなす静寂の景色に思わず足を止めます。道中には簡易トイレも設置されており、安心して休憩できるのも嬉しいポイントです。

🔙14:47仙水小屋(2130m)~15:23北沢峠(2032m)

仙水小屋に到着。ここには水場があり、冷たい湧き水を補給できます。
ただしトイレは使用不可とのこと。
トイレ行きたいので少し焦りながらも、気持ちを切り替えて先を急ぎます。
小屋を過ぎると、今回のルートで初めて川沿いの登山道に出ました。岩には苔、澄んだ水の流れる音が心地よく響きます。
木橋を渡るポイントもあり、自然の変化を感じられる区間です。

長衛小屋を通過。ここではトイレをお借りでき、テント場ではカラフルな幕が並ぶ光景が印象的でした。
静かな沢の音を聞きながら歩いていくと、やがて北沢峠へ到着です。北沢峠では写真のようにバス待ちの登山者で長蛇の列。
それでも、係員さんが手際よく誘導してくれるおかげで回転が早く、4台分ほど並んでいても意外とスムーズに乗ることができました。

まとめと日帰り温泉

累積標高差1141mの登りにしては、想像以上に体力を使った一日でした。
おそらく往路のバス争奪戦で体力も気力も少し削られていたのかもしれません(笑)。
六方石から山頂へ向かうルートは、
時計回りの方が岩場の登りをしっかり楽しめます。
鎖や岩の感触を味わいながら進むこの区間は、まさに駒ヶ岳らしさを感じられる場面でした。
本当は下山時に摩利支天へ寄る予定でしたが、体力も時間も残っておらず今回は断念。次回のリベンジ目標に取っておきます。
全体的に登山者は多く、ところどころで渋滞もありましたが、
自分もその一部だったので致し方なし。
それだけ人気のある山であり、同じ景色を共有できる仲間が多いということでもあります。そして何より印象的だったのが、紅葉の美しさ。
これまで混雑を避けるために紅葉シーズンを外して登ることが多かったのですが、
今回は人生で初めて「紅葉って本当にきれいだ」と感じました。
赤や黄色に染まる山肌と青空のコントラストは、疲れを忘れさせるほど。「たまにはこういう季節もいいな」と思わせてくれる山行でした。
次はぜひ、お隣の仙丈ヶ岳へ挑戦したいと思います。

下山後は、日帰り温泉の 「信州高遠温泉 さくらの湯」 に立ち寄りました。
戸台パークから車で約20分ほどの場所にある温泉施設で、アクセスも良好です。
駐車場はそれほど広くありませんが、連休中でも混雑は少なめ。
館内は清潔で、登山帰りの方や地元の方も多く利用しているようでした。
料金は大人600円(JAF割引あり)と良心的。
お湯はややぬるぬる感のある肌に優しい泉質で、疲れた脚をじんわり癒やしてくれます
。内湯と露天風呂があり、サウナはなし。軽食が楽しめる簡単な食事処も併設されており、下山後の一息にぴったりな温泉でした。